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2009年4月13日 (月)

【Book】少女には向かない職業

41wqfatjjtl__sl500_aa240_少女には向かない職業 (創元推理文庫) 桜庭一樹
冒頭から、中学二年の1年間で人をふたり殺した、という物騒なモノローグから始まるため、暗く重いストーリーなのかと思わされました。
しかし、読みはじめてみると非常に読みやすい文体で、しかも適度に軽く、どんどん読み進んでしまいました。

当然ながら、殺人という題材を使っているので、決してライトな話にはなってません。

主人公・葵と、ふとしたきっかけで微妙な関係として繋がった少女・静香。
中学生という、大人にはなりきれず、かと言って子供のままではない、微妙なバランスの中で、決して立派ではない大人達に翻弄される主人公が描かれています。

ほんとに最後の最後まで一気に読んでしまった感じだったのですが、結局ラストは綺麗には終わりませんでした。
ある意味では結果として良かったと言えるのかもしれませんが、読者に負わせるにはちょっと切れ味はよくないような印象でした。
ラスボスまで用意してあったのに。

登場した人にはそれぞれいろんな想いがあったんだとは思いますが、全体を通して葵に感情移入してしまいたくなるため、母親は勝手な女に見えるし、颯太は気を持たせるくせに何もやってくれないし、友達もなんだか薄情だし、いろいろモヤモヤしてしまいます。
巻末の解説では、ざわざわすると表現されていました。

殺人を扱った小説です。
でも、エンターテイメントのように超人的な殺戮を行う訳でもなく、推理小説のように完全犯罪を成立させるのでもなく、中学生が子供なりに考えて殺人を行ってしまうという、恐ろしいというよりはどこか悲しい物語でした。

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